PC版レビュー『HAUNTED: Halloween '86』海外ファミコンの2016年発売アクション (The Curse Of Possum Hollow/STEAM)

HAUNTED_Halloween_86.jpg
海外ファミコンNES、2016年に発売されしアクションのSTEAM PC版
HAUNTED: Halloween '86 (The Curse Of Possum Hollow) 
面白いゲームだったため、1周クリア後のレビューを兼ねてご紹介します。


💥HAUNTED: Halloween '86 (The Curse Of Possum Hollow) 
PC版 980円 概ね好評 Retrotainment Games 日本語なし コントローラー推奨


HAUNTED_Halloween_86 01.jpg
2016年、海外ファミコンNES向けに開発、インディ意欲作。

初作「HAUNTED: Halloween '85」はNES用カートリッジ版と、PC用のsteam版が発売。
タイトルからすると何かのリメイクを思わせるが、オリジナル作品である。

今回のご紹介は、グレードアップした続編「HAUNTED: Halloween '86」
こちらはキックスターターにて26000ドル以上の支援を受けて開発され、
同じくNES版とPC版が発売中。なお、PC版はUNITYベースとなっている。


HAUNTED_Halloween_86 6201.jpg
ファミコン最盛期を思わせるクオリティ

8bit感溢れるチップチューン、レトロらしい高難易度。
少ない色数ながら雰囲気あるグラフィックの描き込み。
それに加えて、今時らしいスキル習得要素やアクション性、
さらに成長引き継ぎしての2周目まで用意されている。

HAUNTED_Halloween_86 23.jpg HAUNTED_Halloween_86 03.jpg
ステージ間にイベントもある。会話は結構多く、日本語がほしい所。
物語は前作の翌年にあたる。再び呪われたハロウィンが舞台となり、
崩壊地下トンネルから列車、運河や施設ほか各地を大冒険する。



HAUNTED_Halloween_86 6202.jpg
戦闘とプラットフォーマーが融合した横スクロールアクション。高難易度

デザインやリーチの短さで「くにおくん」辺りを思い出すが、上下移動はない。
前作主人公Donnyと、女の子Tamiを自由に切替えながら進む。やや慣性あり。
通常攻撃コンボ、より強力なアッパーやサマーソルトがメイン攻撃。
箱を持ち上げて投げる事もできる。条件習得で特殊スキルも使える。

HAUNTED_Halloween_86 08.jpg HAUNTED_Halloween_86 10.jpg
ステージ道中もファミコンらしい(良い意味で)イヤな敵配置が沢山。
だが、ファミコンのように処理落ちスローになったりしないため、
現代アクションっぽく比較的スピーディに立ち回りできて楽しい。
残機制だが、パスワードがありステージ最初から何度もリトライできる。



HAUNTED_Halloween_86 6203.jpg
ステージクリア毎に、好きなスキルを習得できる。

2段ジャンプや回避、ストンプ攻撃やスライディング(波動拳コマンド)ほか。
デモ版に比べると圧倒的に技が出やすい。私の環境ではデモ版は出づらかった。
ただ唯一、製品版でも一番下のショックウェーブが未だに出せない。
コツがあるのかもしれない。使わなくてもクリア可能なので無問題。

軽い攻略メモ。
・ジャンプ制動が効く。飛行系には「ちょいジャン」攻撃が当てやすい。
・斜め下へもストンプ可能。一部ボスにはかなり有効、かつ回避にも使える。
・ザコ敵は無視できる。一部難所では被ダメ無敵時間でスルーした方が楽だったり。



HAUNTED_Halloween_86 6204.jpg
ボス戦は攻略が面白い。難易度EASYでも結構難しい。

ボスごとに仕掛けやパターンが異なり、一筋縄ではない。
初見時「強すぎるッ、一体どうやって倒すんだ!?」
二度目「よく観察するんだ… 何か法則があるはず……」
三度目「ハッ そういう動きか! だが回避が難しい… 次こそは!」

そんな敗れながら攻略していく感覚を毎ボスとも楽しめた。
だがパターンさえ掴めば、ノーダメでも倒せるボスもいる。
多くのボスは有効な攻撃方法、攻撃場所、タイミングがある。

攻略メモ「最も苦戦した Chapter6 BOSS」
必ずスキができる瞬間があり、アッパーやサマーソルト 10発位で倒せる。
基本は画面端まで歩いてバックジャンプするのだが、その直前に一瞬止まる。
ここで一発ずつアッパーを叩き込んでいく。その繰り返しでノーダメ撃破。
あまり飛び回ったりすると敵行動がずれるため、落ち着いて誘導が大切。



💥HAUNTED: Halloween '86 気になった点
HAUNTED_Halloween_86 15.jpg
色数の少なさもあり、一部地形が分かりづらい
例えば「穴」があるのか地形なのか、よく分からず落ちる事も。
また、右スクロールだけではなく、上下や左へ行くこともあり、
破壊しないと進めない壁もあるため、たまに少し迷う時がある。

一部操作性や当たり判定。
ショックウェーブの出しづらさも気になるが、
回避=上2回、降りる=下2回など、咄嗟に出しづらい。
回避はいいとして、降りるは一般的な下ジャンプで良かった気がする。

また、根本に当たり判定がないため、敵と完全に重なると一方的に被ダメ。
無敵時間はあるが、倒せると思って攻撃連打していてピンチになる事がある。



💥HAUNTED: Halloween '86 レビューまとめ
HAUNTED_Halloween_86 6206.jpg
とても良く出来たファミコン・アクション。
だが、あくまでファミコン・ベースのため、現代では好みが分かれるだろう。
最近の良作アクションのような快適操作・派手な演出・爽快感など期待してはいけない。

ファミコンらしいレベルデザインやゲーム性。
初見ではつい被ダメしてしまう巧みに嫌~な敵配置や地形、
難しいボス戦なのにゲームオーバー時はステージ最初から。
何度も戻し作業しながら、攻略模索していく昔ながらのゲームである。

私の場合、初見クリアまで3時間半。ゲームオーバー10回以上。
後半のボス戦リトライ&戻し作業だけで計1時間かかっている。
慣れた2週目なら、恐らく2時間かからないだろう。


HAUNTED_Halloween_86 6205.jpg
なお、各ステージは複数エリアがあり、構成も多彩。
もし80年代にFC発売されていたならば、隠れた名作になっていたかもしれない。



🍺 JJ voice

キックスターターでは成功を収めており、
NES版(50ドル前後)よりSTEAM版は圧倒的に安いものの、
Youtube動画は少なく、STEAMでも盛り上がっていない様子。
同じくドット絵レトロ風でも、売れているゲームは沢山あるため
単純にマイナーすぎるのかもしれないね。

ちなみに私はPVを見て即購入。面白いゲームだと思っただけに
残念ではあるが、難しさや古めかしさが気にならない方はぜひ。

この記事へのコメント

人気記事