『Aragami 荒神』レビュー。和風世界が舞台の、闇を操る忍者風ステルスアクション [PC版]

aragami.jpg
闇を操る 忍者風ステルスアクション『Aragami』アラガミ "荒神”

古代和風世界で、復讐の化身として蘇った荒神の数奇な物語。
クリアを機にレビューを兼ねて、ゲーム特徴をご紹介します。


🌙 ARAGAMI ゲーム紹介
ARAGAMI "荒神”

STEAM版 定価1980円、非常に好評、マルチ2人協力プレイ対応、日本語対応
開発:Lince Works、低スペックPCだと重め(特に森など一部屋外エリア)

aragami-0.jpg
囚われの少女により、召喚された霊"荒神” 救出そして真実を探し戦う
銀髪少女ヤミコにより、復讐の化身アラガミとして死の淵より蘇る主人公。
だが、全ての記憶を失っていた。断片的なフラッシュバック…私は一体……
疑念を抱えつつも、少女を救うため、敵の支配する要塞を目指し旅立つ。
各章のイベントで謎が次第に明かされていく、物語主導のゲーム。


Aragami_27.jpg
Aragami_24.jpg Aragami_25.jpg
和風の世界描写がとても良い。ちょっとファンタジー風味。
設定上ずっと夜なのが残念だが、中盤から町や要塞など登場して変化も出てくる。
敵兵は弥生時代などの古代和風イメージかな。最初はディスオナードの衛兵に見えた。



🌓 Aragami 闇を駆使して進む
Aragami_11.jpg
影に潜み、影に飛び、影を操る、暗殺ステルスアクション
影に潜むとステルスできるが、敵が近いと見つかってしまう。
影にワープする力を使って回避していくのだ。
音でおびき寄せたり、光源のない場所なら影も生成でき、攻略の自由度は高い。


Aragami_5.jpg
戦闘は自分も敵も一撃死。近接キル or 習得スキルで暗殺していく。
ザコ兵士であっても光の遠距離斬撃を放ってくる上に、増援を呼ぶため、
いかに見つからないよう、1人1人始末するか or 通り抜けるかが面白い。



Aragami_2.jpg
収集要素である巻物を集めて、スキルを習得していく
近づいた敵をまとめて葬るトラップから、遠距離攻撃のクナイほか攻撃系、
敵の位置サーチから、幻影や目眩ましほかの補助系までそれぞれ2段階ある。
巻物をすべて収集すれば全習得できるが、探索スキルを取らないと見つけにくい。

マップは結構広め。裏道や天井裏など、大抵は複数のルートがある。
スキルや工夫次第で色んな方法で攻略していける点がGOOD。
地道にステルスしてもいいし、敵をかく乱しながら強引に突破してもいい。



🌑Aragami 気になった点
Aragami_19.jpg
セリフ翻訳が、拙いラノベを読んでいる気分になる。
「な!」「ちょ」「ぐあっ!」など全体的に軽めのノリ。日本語的に妙な表現も。
「ターゲット」「ギルド」などカタカナ英語や、ツヨシやヒカルと名前も現代風。
物語がシリアスで良い印象だけに違和感。もう少し雰囲気に合う訳だと良かったかな。

「一撃死」が徐々に響いてくる。チェックポイント間の長さ、そしてボス戦。
基本的にリトライは各マップ最初から。オールキル目標で後半失敗すると嫌になり始める。
また、ボス戦では弱点を突いたり、工夫されているが、自分はやはり一撃死。
何度も戦闘開始からやり直して攻略模索するため、作業感が出てきてしまう。

どこが影か分かりづらかったり、特殊ワープ判定が微妙だったりする。
影に見えるが実は黒っぽい草だったり、影でもワープできない場所もある。
登るワープアイコンや、ワープキル判定が微妙に出にくい場所もある。
またカメラ視点が寄りすぎてどこにいるのか分からなくなる事も。
人形風キャラモデルと相まって、10年前の3Dゲームに感じる時がある。



🌔 Aragami 荒神 レビューまとめ
Aragami_15.jpg
世界観やアイデアがGOOD、インディゲームとしてはかなり良作
初見クリアまで7~10時間ほど(収集やプレイスタイルによって前後する)
難易度はステルスプレイは易しめだが、殲滅プレイは結構手強い。
クオリティは、海外ゲーム相場の定価1980円相応といった印象で、
中盤辺りでややダレる事もあるが、総合的には面白く楽しめた。

ステルスゲームとしての攻略自由度の高さはもちろん、
やはり和風世界観がとても魅力的でワクワクする。綺麗な風景やBGM、
セリフ表現こそラノベ風だが、ストーリーもとても日本人好みだと思う。

内容は書かないが、余韻に浸っていたくなるエンディングから、
二週目プレイを始めると「ああ…そういう事だったか…」と感情移入、
些細なイベントシーンも良く考えられている事をしみじみ実感できる。

Aragami_30.jpg
あくまで数人規模のインディメーカー製。
プロトタイプ版を大幅進化させた数年後しのメジャーデビュー作品。
さあこの先、どんな戦いが待っているのか!? Lince Worksの今後にも期待したい。



📝 JJ kakioki
「ほう…ファンシーな浮世絵でござるな…今は何時代であろうか…」
海外ゲームらしい変わった日本らしさも見られる。本作は真面目。
巻物探しついでに、家の内装を見て回るのもちょっと楽しい。


シリーズ記事

この記事へのコメント

人気記事