
オープンワールドTPS 『ゴーストリコン ワイルドランズ』 PC版。
シングルプレイ感想を交えながら、ゲーム特徴をご紹介します。
最初にご注意
紹介内容はベータ版のため、製品版とは色々異なる場合があります。
また低スペックPCでのテストのため、全掲載画像はほぼ最低画質です。
最近のゲーミングPCであれば遥かに綺麗なグラフィックで楽しめます。
💥 | Tom Clancy's Ghost Recon Wildlands PC版 |
『ゴーストリコン』らしく、基本はステルス推奨の戦術カバーシューター。
仲間との連携ショットや指示機能、様々なガジェット、反乱軍協力要請など面白い。
条件次第ではランボープレイや派手に暴れる事も可能。画像のように敵を盾にもできる。
以下、各要素について詳しくチェックしていこう。
ミッションは、メイン・サブいずれも大ボリューム
物語主導のメインだけでも多く、ベータ版の2地区だけで計11ミッション。
製品版では全21地区、単純計算でも相当なボリュームと推測できる。
また沢山のサブミッションや、探索要素、収集要素も用意されている。
メインはトム・クランシーらしい物語。手探りな始まり。
ボリビアを支配する麻薬カルテル、謎の大ボス…手がかりを掴むべく
各地域を支配する幹部の情報を探りつつ、敵の敵”反乱軍”に協力していく。
いつもの特殊部隊もののリニア型物語をぐっと細分化したような展開だ。
そのため各ミッション内容や戦闘シチュエーションも様々。
敵基地のPCから情報奪取したり、証人を救出したり、敵を尋問したり、
単に殲滅すればいい訳ではなく、一部任務は攻略を考える必要もある。
サブミッションは、物語性の薄い「○○せよ」系
物資強奪や反乱軍支援ほか数種類が、各地に沢山隠されている。
マップを自由探索して敵施設に侵入、PCなどから情報を得る事で
様々なミッションが判明する。ある意味リアルだが、サクサクではない。
サブミッションは、スキルや武器など戦いを有利にする報酬中心。
上位スキル解除には物資が沢山必要で、メイン任務報酬だけでは
心もとないため、任意だがある程度はこなしていく事になる。
オープンワールドはお馴染みのスタイル
広大なマップを、GTAライクに車やヘリなどを奪ってミッション地点へ行く
オープンワールド・シューター標準の作り。一部はファストトラベルも可能。
住民達は生活感漂うが会話機能のないモブキャラ。買い物要素などもない。
メイン・サブ・小拠点ほか、様々な地形の戦場が大量に用意されている。
また各地に物語補完する資料が点在するが、メイン以外の物語密度は薄め。
キャラメイクはやはり楽しい
性別・顔・髪型・服装・小物まで、それぞれ沢山の中から選択できる。
面白系やセクシー系はないが、シリアス系の大御所ゲームなのでやむなし。
いつでもオプションから服装チェンジできるのもGOOD。※上画像は2枚合成
なお、GTAライクな感覚もあるが、飛行機系はかなり操作しづらく、
一般人(降伏した敵も)を撃ってしまうと経験値ペナルティがかかり、
度が過ぎるとゲームオーバーになるため、あまりフザけられない。
基本はマジメに特殊部隊ロールプレイになる。
💡 | Ghost Recon Wildlands 戦闘システム特徴&感想 |
シングルプレイの場合、優秀な仲間AI3人を率いて戦う
仲間は常についてきて勝手に戦ってくれるが、指示もできる。
攻撃、待機、集合、指定場所へ移動、シンクショット(後述)が可能。
ただし全体指示しかできないため、シングルプレイだと戦術幅は限られる。
仲間AIは優秀。視界外の敵まで結構倒してくれ、自分が倒れたら助けに駆けつける。
また「反乱軍への支援要請」という独自要素が面白い。
彼らのミッションを完了すれば、周囲索敵や爆撃、加勢ほか多段階、
協力(クールダウン制スキル)をいつでも要請でき、戦術幅が広がる。
前作から継承、仲間と同時に敵複数を仕留める「シンクショット」
スポット(マーキング)した敵を最大4人同時にステルスキルする強力な協力技。
自分は攻撃せずに合図を送るだけで、最大3人同時に倒してもらう事も可能。
ドローンと組み合わせれば、コマンドス気分の見下ろし暗殺パズルが楽しめる。
前作でも感じたが、やり過ぎると「これ…TPSだよね?」という気持ちになる。
とは言え、以下の要素から多用せざるを得ない。
大拠点ではステルスプレイを余儀なくされるゲームデザイン。
巡回兵や固定位置兵、デコイスキルや音で敵を誘導できる、ステルス仕様。
最後に感知された場所を索敵したり狙ってくるため、裏をかきやすく面白い。
派手に暴れる事も可能だが、難易度が跳ね上がるため下準備が必要。
まずドローンなどで拠点を索敵、やはりステルス潜入して警報を無効化など
暴れる前に対策しないと、見つかれば警報を鳴らされ、援軍が駆けつける。
場所によっては攻撃ヘリがすぐに何台も飛んできて鬼の機銃掃射。
敵の固定銃座でも奪ってないと、屋内に逃げるか隠れるしかない。
(スキルのロケランを極めれば普通に対処できるのかもしれないが)
隠れても警戒が解けるのに数分かかるのも難点。
しかも死亡すると(蘇生が間に合わない場合)やり直しが地味に面倒。
メインはミッション開始手前からリトライ。戦闘はなかった事になる。
サブはミッション失敗となり、エリア離脱しないとリトライもできない。
💥 | Ghost Recon Wildlands BETA 残念に感じた点 |
スキルビルドはロールプレイ感があっていいが、個性は薄い。
FPS定番の「C4や地雷やフラッシュバン」ですらスキルアンロック制。
本作のスキルはそういった基本ガジェット解禁・強化系か、能力UP系が多い。
ドローン改造、ステルス強化、アサルト強化以外には、個性的な特殊技能はない。
前作のような未来技術でなくても、プレイ幅が大きく広がる技能が欲しいと感じた。
拠点制圧しても解放感は薄い。
大暴れして制圧しても、離れると何事もなかったかのように敵は完全復活。
メインミッションでの制圧後にサブが発生する事もあるが、
せめて敵はランダム配置だとより変化が楽しめたかな。
(もしかしたら、完全制圧条件が何かあるのかもしれないが)
天候や、昼夜など時間概念が雰囲気のみ。
そもそもゲーム内時計もなく、睡眠などの待機機能もない。
前作のように嵐や吹雪内は銃声が聞こえにくいなどの設定だったり、
せっかくのリアルタイム変化を活用した要素や任務が欲しいと感じた。
武器が豊富かつ、ボス固有武器があり、いつでもパーツ変更できる。
・銃器リストには、ハンドガン含めて合計70種類以上も登録されていた。
・サプレッサーやスコープなど、入手済みパーツはいつでも付替えできる。
・地区ボスを倒すと固有カスタム銃を入手できる。ロックマンのようで面白い。
仲間同士の会話が豊富かつ自然。
寒いジョークから、笑える軽口、共感してしまう心情など、
移動中に会話が自然発生する。とても人間臭くて好感。日本語ボイスも良い。
また、敵位置の連絡や、色々警告してくれたりもするところもGOOD。
車の横転や、飛行機墜落などにツッコミが入るとさらに良かったかな。「おい!」
💥 | Ghost Recon Wildlands BETA 低スペックPCでは厳しい |
低スペックPCの場合は、重い部類のゲーム。
ロードは結構早く、動作は安定もしているが、挙動は高負荷。
本作と比べれば『FORHONOR』などはもはや激軽レベル。
表記上は『スナイパーゴーストウォリアー3』より控え目だが、遥かに重い。
最低要求スペック Core i5-2400S 2.5GB、GTX660 2GB、Mem 6GB
検証PCスペック Core2 Duo 3.16GB、GT730 1GB、Mem 6GB
参考までに、この無謀すぎる低スペックPCだと最低画質設定でも平均FPSは24。
VRAM最低1.5GB以上使用。読込み遅延が多発。シングルはまだしもCOOPは困難。
当然の結果だが、当ラボの低スペックPC検証シリーズでも、最も重いゲームだった。
最低画質だと、まるで10年以上前のゲームのようだ(笑)
この4枚以外も同じ最低画質だが、天候や撮影次第ではこうなる。影は偉大…
1024×768の疑似ワイド化はなく4:3、ぼんやりテクスチャの懐かしさ。
これはこれで面白いが、美しいグラフィックも売りの作品だけに勿体ない。
💥 | ゴーストリコン ワイルドランズ BETA 感想まとめ |
ゴーストリコン前作をベースに現代戦化、仲間指示や細部システムを快適化、
オープンワールド要素(沢山の任務・キャラ育成・外見カスタム・COOPほか)
上手く融合された印象。マップも広大。飛行機でも1地区横断に数分かかる。
オープンワールド・シューター特有の大量にある類似サブミッションや、
上述残念点があるため、シングルだとメイン以外は作業感も出そうだが、
COOPならば、戦術は広がり、アクシデントや予想外ドラマも楽しめるだろう。
ステルス向けかつサクサク進むゲームではないため、好みは分かれるかな。
私はベータ版の2エリアとも、メインミッション達成まで十分楽しめた。
総合的には、シングルプレイでも普通に面白いゲームだった。
世界中のゴースト達がアルパカのように首を長くして待っていた最新作。
そこにはワイルドな危険任務が待っているのだ!
🎧 | JJ voice |
シリーズ関連記事
最低環境以下の低スペックPC検証記事
この記事へのコメント