Kholat (ホラート) 雪山ディアトロフ峠事件を元にしたADV
今回の+STEAM良作ピックアップ+では、PS4版も11月11日にDL発売、
実在の怪奇事件から創作されたホラー・アドベンチャーゲームをご紹介したい。
レビューを兼ねてゲーム特徴を書き残しておこう。次の遭難者の道標となるように…
⛄ | Kholat (ホラート) ゲーム紹介&レビュー |
1959年、豪雪に閉ざされた旧ソ連領ウラル山脈で起きた〝ディアトロフ峠事件”
ある者は激しい骨折、ある者は舌を失い、ある者の衣服からは高い放射能を検出…
男女9人が不可解な死を遂げた未解決の惨劇だ。 本作をはじめ映画や小説、
TVドキュメンタリーなどでも扱われ、創作モチーフになっている怪奇事件である。
断片的に残された手がかり… 何者かがいた痕跡…
散見する不気味な何か… ここで一体何が起きているのか?
超常現象か、軍の極秘実験か、それとも……
本作は、地図とコンパスを頼りに雪山を探索していく、ホラー・アドベンチャー。
地図には重要地点の座標が記されているが、それ以外にもメモやキャンプが点在。
メモは沢山あり、見つけるごとに物語の真相が断片的に見えてくる。
どこから進むのも自由。だが…目的地マーカーなどなく、地図にも現在地は表示されない。
岩など地形を目印にして、メモや各所に刻まれた座標と方角を確認しながら、手探りで進む。
まさに〝探検気分”だが、予期せぬ恐怖で、簡単に混乱して道に迷うから要注意。
クリアだけなら迷わなければ最短2~3時間の短編だが、真エンディングがあり
その達成条件であるメモをすべて集めるなら6~9時間といった所だろう。
一部分かりづらい場所があり、数十分さ迷って見つからずプレイ動画に頼った事も。
「Kholat 62N 47E」など目的座標でググれば、大抵プレイ動画が見つかるので安心。
📝 | Kholat (ホラート)の良い点を書き残しておこう |
Unreal Engine 4による美しい極寒世界
舞う粉雪や月明り、自然らしい山道の造形、アートセンスを感じる絵になる景色が多い。
平たい木枝や、オブジェクトの境界など作り物感もあるが、パッと見はとても綺麗。
バリュー価格帯のインディゲームではかなり高クオリティ。雪に残る足跡はリアルで質感がある。
適当に進んでも、目的地やメモ地点へ辿り着くようできている
マップは小~中規模オープンワールド。ファストトラベルもあり一見広く見えるが、
行ける場所は結構限られていて、幅広い道や分岐路が沢山ある感じだ。
そこまで迷う事もないだろう。 あの暗い森以外は…
雰囲気で怖がらせる(楽しませる)ホラー演出
不気味なBGMやSE、エフェクト演出で焦らせる〝雰囲気ホラー”に近い。 グロはない。
「ここは絶対ヤバイ!」 不安や焦り…恐怖で逃げ出さずにはいられないシーンが各所に。
暗い雪山に一人きり… 最初は風の音さえ怖い。 風が途絶えると、それはそれで余計怖い。
📝 | Kholat (ホラート)の残念な点も書き残しておこう |
相当な距離(時間)を歩き回らないといけない
そこまで苦ではないが、STEAMで「ウォーキングシミュレーター」タグまで付いている程。
体力概念があり10秒位しか走れないため、数秒走って数秒歩きが基本となる。
セーブポイントが遠い場所で迷ったり死亡した場合など、戻し作業に数分かかる事もある。
📝 | Kholat (ホラート) 最後にレビューをまとめておきたい |
ホラーが苦手な私でも、適度に怖がり(楽しみ)ながら、クリアまで辿り着けた。
常に鳥肌が立つ不気味さだった。 はは…当分、夜山キャンプは勘弁願いたいな…
だが、これ位だと強心臓のホラースレイヤーには全く怖くないレベルだろう。
美しく印象的な雪山探検ができ、恐怖の肝試しと、謎に迫るワクワクを楽しめる。
程良く楽しい8時間強だった。 十分良作の部類に入るゲームだ。
なお、本作には真エンディングが存在し、内容が少し変化する。
この〝少し”が大きなヒントであり、ノーマルEDとは別解釈が見えてくる。
いかようにも解釈できる内容のため、好みは分かれるかもしれないが、
得てきたメモを振り返りながら真相を考察するのが楽しいゲームでもある。
☕ | JJ base camp |
私の好きな実況者Markiplier氏ほか動画も沢山アップされているが このゲームに関しては、まずは自分自身でクリアしてから観て欲しい。 リプレイ性が高くない上に、あの怖さや孤独感は、実況では味わえない。 ところで個人的には、ノーマルEDの方がシンプルで好み。 トゥルーEDは実に海外らしいけれども、らしすしぎて既視感が。悪くはないけれどもね。 |
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