STEAMレビュー『Near Death』猛吹雪の南極からの生還を目指す、極寒サバイバル・アドベンチャー、一人称視点

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猛吹雪の極寒世界から生還を目指す、一人称サバイバルADVNear Death
STEAM PCゲーム。クリアを機にレビューを兼ねてご紹介します。


📝 Near Death /// game review
非常に好評  定価1480円  開発 Orthogonal Games  日本語なし

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太陽の昇らない極夜、 猛吹雪の南極から生還せよ!

飛行機事故により不時着!からくも近くに調査施設を発見するが
急いで総員退避したのか、無人となり打ち棄てられた後だった…
多くの窓は壊れて吹雪が吹き込み、室内まで凍り付いている……

わずかな物資を手に取り、決死の探索が始まるのだった。
何とかベース基地と連絡を取らなくては。


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シンプルな極寒サバイバル・アドベンチャー 1人称視点

会話選択肢の少しあるリニア型で、初見クリアまでは4~5時間。
メイン目的に沿って進めていく。任意サブ目的もいくつか発生する。
サバイバル要素は「寒さ」と「物資収集」のみとシンプルだがシビア。

難易度は4段階。初見時はノーマルでも詰みかけて最初からやり直した。
最高難易度だと、あっという間に凍えるため把握済みの2周目でも難しい。


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「寒さ」との戦い。室内でも凍えていき、数分かからず死に至る!
難易度によるが数十秒~数分ごとに「温まる」必要があり、熱源が課題に。
密閉室内なら携帯ストーブで温まれるが、燃料がすぐ切れるため
施設ごとに電力を復旧させて、暖房を確保していくことも重要に。


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「少ない物資」との戦い。いざという時のため節約せねば!
電池、燃料、ワイヤー、ロープほか、箱なども漁って物資収集 & クラフト。
種類は多くないが、クラフトには各所で入手するレシピも必要になる。
特に最重要アイテムである「電池と燃料」がとても少なく、
節約しないとすぐなくなり詰みそうになる緊張感があった。



📝 Near Death /// そのほかの特徴
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外の探索
数メートル先しか見えない暗闇に閉ざされた視界のなか
遠くにかすかに見えるライトや標識を辿って各建物を目指す。
マップはあるが、現在地などは表示されない。コンパスのみ。

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素材さえあれば、アイテムをクラフトする事で
目印となるライト付きポールを立てることもできるが貴重。
基本はライトなしのロープを張って道しるべを設置していく。

私の場合は面倒がって、方向感覚だけでトライ&デスを繰り返して
マップを覚えていったが、何度も行ったり来たりする事になるため
ちゃんと道標を作っておいた方が楽なうえ、時間の節約にもなる。


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建物内の探索
所々が崩壊しており、広くはないが扉が沢山あって迷いやすい。
装備やレシピ入手により、入れる扉やできる行動が増えていく。
この辺りは探索ゲームらしくてワクワクする。
建物によっては、人の痕跡がそのまま残されていたりも興味深い。




💡Near Death /// 気になるかもしれない点
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燃料消費の激しさ。節約のためセーブ&リロードをつい多用してしまう。
緊張感はあるが、ライトは暗い室内限定にしたり、ストーブは数秒で切るなど
いつも残り数本の燃料を睨みながらの、不安がつきまとう感覚だった。
トライ&デスで試行錯誤してから「本番プレイ」で節約した事も。

またメイン会話であるタイプライター文書中は時間が止まるようだが、
所々にある資料や、ミッション目的を読んでいる間は止まらないため
英語が苦手だと理解するまで読む余裕はなく、凍えてリロードする事も。

そのほか列挙。
・セーブは複数スロットあるが、クイックセーブは古いスロットから自動上書き。
・ロードは長め。ハイスペックPCは分からないが、私の環境だと10秒強だった。
・風圧や地形起伏でカメラが結構揺れるため、酔う可能性も。軽減設定あり。
・戦闘やホラー要素はなし。BGMは不気味でたまに鳥肌が立った。



📝 Near Death /// レビューまとめ
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インディゲームらしい小粒な印象はあるが、
探索のワクワク感や、極寒世界らしい緊張感を楽しめた。

ストーリーは通信によるボイスなしの文章中心。分量はそこそこ多め。
ミステリーなど凝った話ではないため、英語流し読みでも何となく把握。
とは言え、本作のメインは話よりも、今にも遭難しそうな極寒体験にある。

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「視界の悪い猛吹雪… あの建物まで無事に辿り着けるだろうか…」
GPSなどない紙マップを見ながら、覚悟して建物を飛び出す。
迷ううち寒さに声が震え、次第に視界がぼやけ動きが遅くなり
プレイしていて焦り始める。もう限界だ……最期のわずか数秒間

全気力を振り絞り、音も色も失った状態で全力疾走できるのだ!
極限状態で生きようと集中、そんな必死さの表現にグッと来た。
ギリギリ建物にたどり着けた時は、主人公と一緒に安堵のため息。

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「燃料は残り数本… 最後まで持つだろうか…」
節約しながらの燃料維持がまた悩ましくも醍醐味。
場所と状況によっては燃料が切れると詰みかねない。
また、アイテムクラフトも少ない素材を考えながら取捨選択。
そして装備が充実していき、行ける範囲が広がりワクワク探索。

まとめると、少ない物資の節約やりくりや不安感、
そして極寒探索の焦りや緊張感を楽しむゲームだった。
ただ初見4~5時間、2周目は半減できそうなボリュームではある。



🎧 JJ Base Camp VOICE

本作プレイは夜中、暖房をつけずにロールプレイしてました。
さすがに窓を開けるようなリアル氷結プレイはしませんが
今思えば雪山用の防寒具着用ならいけたかもしれませんね。

白い息をはきながら、施設の暖房を復旧させた時に熱いコーヒーを一杯。
面白そうですが問題は……指がかじかんでまともに操作できない事(笑)


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