TRANSISTOR
謎の電子勢力によって崩壊しつつある未来都市を舞台に
意思を持つ大剣トランジスタを手にした歌姫レッドが、
豊富なスキル合成や、時を止める力を駆使して戦う戦術ARPG。
美しい世界と音楽、ヨーロッパ映画のような大人向け物語。
今回はレビューを兼ねてゲーム特徴をご紹介します。
🎥 | ゲーム特徴紹介 |
定価2050円 総合評価:非常に好評 開発Supergiant Games 日本語あり
終末的な未来都市での戦いが描かれるが、派手な大作物語ではなく、
滅びつつある儚さや静寂が漂う世界での、切ない情緒的な物語。
映画に例えるなら、SF大作調のヨーロッパ映画といった印象だ。
キャラクターサイズは小さいものの、CGのため滑らかに動く。
クリア10時間前後の短編で、物語的には適度なボリューム。
遊び足りない? 大丈夫! 周回引継ぎベリーハードモードも完備。
1週目はアクションよりも戦術重視、タクティカル要素が強いが、
2週目から引継ぎによってアクションとしても結構楽しめるようになる。
📝 | 追記:公式に日本語化済み |
以前は日本語字幕データが入っていたものの切替できなかったため、
STEAMライブラリのゲーム起動オプションに「/lang=ja」を追記して
起動するという非公式な方法で日本語化していた。現在ではもはや不要。
💥 | 戦闘システム |
大剣トランジスタに、ファンクション(スキル)を取り込んで戦う
攻撃用スキルのほか、常時発動パッシブスキルがある。
攻撃用スキルは最大4つ装備でき、各スキルに2つ別スキルを付加できる。
(バフ・デバフ、状態異常、攻撃範囲拡大、硬直短縮、残像生成ほか多数)
この組合せパターンの模索が、このゲームの一番楽しいところ。
スキル組合せパターンは数千通り、様々な戦い方ができる
近接火力重視の攻撃型でもいいし、遠距離×瞬間移動で逃げながら戦ってもいい。
状態異常も強力なのでトリッキーに戦っても面白いし、召喚やステルスを活用してもいい。
自分の好きな戦い方で攻略できる自由度の高さがGOOD
ただし、各スキルは硬直時間や溜めがある上、ザコ敵でも堅く多い。
戦闘エリアが狭く、遠距離攻撃する敵もいて、アクションだけではキツイ。
必然的に、時間を止める能力を駆使するゲームデザインとなっている。
時間を止める能力 ターン()
いつでも時を止めて、敵の種類や位置を考えながら、複数の行動を予約。
停止解除すると一方的に超スピードで攻撃できるのだ。
これを駆使すれば、堅い敵を瞬殺、多数のザコを一瞬で片付ける事も。
だが、この能力はチャージ必須。その間は常用スキル以外使えない。
そのためチャージ完了まで逃げ回るか、常用スキル1つで戦うしかないが、
2週目だと引継ぎで常用スキル2つになり、組合せ次第で多彩に戦えるようになる。
✨ | 情緒的で印象的な世界 |
崩壊と言っても戦闘の痕跡はあまりなく、都市の情景はどこも綺麗。
イベントのアニメーションを含めて絵になる情景が多い。
主人公レッドは言葉を失った人気歌手。戦闘中以外は鼻歌を歌う事ができる。
エリア毎のBGMに合わせて歌う、お楽しみ要素だがとてもいい声。 音楽も秀逸。
🎥 | どこかヨーロッパ映画的なゲーム |
多少自由に探索できるが、戦闘以外はほぼ一本道でアドベンチャーライク。
一般的RPGのように店で装備を買ったりも、ダンジョンやワールドマップもない。
生存者はほぼ避難済みであり、出会う人も少ない。 だが……
主人公に何が起こったのか? 敵は何者なのか?
大剣トランジスタとは何なのか? 世界で一体何が起きているのか?
数々の謎、そして魅力的な世界観がプレイヤーを引き込む。
物語は主人公と意思を持つ剣、そして数人の敵に焦点を絞って描かれる。
戦いや探索を通して、数々の謎が紐解かれていき、戦いの意味が見えてくる。
ストーリーテリングは映画的。 解釈の余地を残す物語でちょっと大人向けだ。
クリア後には良質なヨーロッパSF映画を観たような余韻が待っている。
エンディングは正直ウルッと来た。
☕ | JJ voice |
世界観はもとより、敵やトランジスタの仕組み、スキルシステムなど すべてSF的な解釈で構成されている点も良かった。 近未来やサイバーパンクものが好きなのでニヤッとしてしまった。 こういう世界観が練られたSFRPGがもっと増える事を願うばかり。 |
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