感想『ビデオゲーム THE MOVIE』ゲーム創世期からPS4時代までの歴史を描いたドキュメンタリー映画 [レビュー]

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今夜はゲーム誕生からPS4時代までの歴史を描いたドキュメンタリー映画、
『ビデオゲーム THE MOVIE』 を感想を兼ねて概要紹介と共にご紹介しよう。


 ビデオゲーム THE MOVIE 概要紹介&感想
ビデオゲーム THE MOVIE 予告編
HULUで今回は鑑賞 (月額ネット配信、933円+税で全動画見放題)
Amazon プライムビデオにも後日追加された。



キックスターターの支援で制作された101分のドキュメンタリー映画
アメリカでは2014年、日本では2015年5月23日に公開を開始した作品。
『ロード・オブ・ザ・リング』サム役のショーン・アスティン氏の語りをベースに、
有名ゲーム製作者たちのインタビューや、大量のゲーム映像と共に描かれていく。

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ゲーム誕生から2014年までの歴史を、様々な観点から描く
2013年アメリカで最もゲームを購入しているのは35歳などのデータをはじめ、
世界初と思われているゲーム大会から現代のE-SPORTSまでの動向や、
アタリショックなどの業界黒歴史、ゲームの暴力的側面、逆に教育的側面、
STEAMやインディーズなど現在のゲーム業界、製作の裏側まで内容多彩。

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各トピックそれぞれ数十秒~数分にまとめたダイジェスト感覚
ゲームに詳しくない人でも、大体ゲーム史の全容が見える作りとなっている。
一つ一つの内容は薄め、N○Kなどの特集番組を大幅強化!したような雰囲気。
日本についても任天堂は結構登場するが、32bit次世代機戦争など踏み込まず
あくまでゲームという大カテゴリの各分野がザックリ描かれるにとどまる。



💡 ビデオゲーム THE MOVIE 注意点

Yahoo映画ほか多数のサイトで、キャストに小島秀夫氏の名前が載っているが
登場するのはほんの数秒かつ、映画ナレーターのセリフが被せてあるため
小島氏のセリフはほぼ聞こえないし字幕も出ない。偉人達の一人位の扱い。

そしてSEGA。『ソニック』の映像と名前は出るものの、ほぼ触れられない。
どちらも2~3回映像は流れるが、毎回まともに触れられない扱いの酷さよ…
「ちょっ、おまっ!」 もはや定番スルーギャグのようで、毎回苦笑してしまった。



 ビデオゲーム THE MOVIE の感想、最後に
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コアゲーマーなら多くが既知の内容だが、私は十分楽しめた。
単色ドット絵の超レトロゲームから、映画のような最近のAAAタイトルまで、
大量のゲーム映像のミックスがとても上手く、観ていてワクワクさせられた。
沢山のインタビューは、興味深い話や共感する話、考えさせられる話もあった。


「人を幸せにするためにゲームが存在する」
インタビューの中で、最も印象に残り、ハッとした言葉だ。
積みゲー数百本を抱えても飽き足らず、さらなる新作に目を奪われる日々。
遊びきれない飽和状態を前に、少しずつ何かが麻痺していく感覚があった。

私は本当にゲームを楽しめているのだろうか?
「またこの手のゲームか…」 「もういいや、次」
ちょっとでも面白くなかったりすると、すぐに放り出してしまう自分がいる。

「楽しんでほしい」 「ここにネタを仕込もう。みんな笑ってくれるかな?」
よほど酷いゲームは別として、製作者の多くが想いを込めて作っているはず。
次は妙なレビュアー感覚ではなく、たまには素直にゲームを楽しんでみよう。
そんな気持ちになれた。少し心が軽くなった気がする。


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構えてガッツリ観るような映画ではなく、カウチポテトで休憩しながら、
または私のように食事しながら、リラックスして観るのがいいだろう。

王道小説のように起承転結しっかり練られた構成で、
ラストには未来と希望を感じながら心地良く観終える事ができる。
ゲーム史という勉強が楽しくできる映画だった。たまにはこういう時間も、悪くない✧˖°



 JJ voice

実はエンドロールの演出にちょっと涙した。あれはズルイ…だが最高だ。
あのゲームをプレイしていない人には響かないシーンかと思うが、
私にとっては思い入れがある、一番好きなシーンだったからね。

「ああ…私自身もゲームによる深い物語体験を得ているんだな」
そう改めて実感した、いいエンドロールだった。


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